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私の美の世界

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著者:森茉莉 出版社:新潮社 発行年:1974年10月10日第10刷 サイズ:202x138x19 種類:ハードカバー 函 状態:しみ 少キズ 文豪森鴎外の長女で小説家、エッセイストの森茉莉によるエッセイ集。1968年に初版出版された。 森茉莉自身が好むもの、好まないもの、はっきりした意見がおもしろい。 欧州、とくにパリびいきで、戦前の東京の文化も愛する彼女の話は、時に辛辣な部分もあるが読んでいて心地よい。この素直で魅力的な人柄により皆から愛される理由がわかる気がします。 たべものについての話は読んでいてほんとにくいしん坊なんだなあと、微笑ましい気持ちになっちゃいます。特にビスケットの話はこだわりがすごくて読んでて楽しい! 他にも読むべきところの多い作品なのですが、現代音楽家武満徹との対談(!)の話が特に最高です。捉え方の難しい武満の作る現代音楽について必死に理解しようと悩み、「化けものの出る前のもやもや」のお化け音楽と解釈し、フランスの作家モーパッサンによる妄想と狂気に呑み込まれていく男の日記「オルラ」と照らし合わせ、「オルラの音楽」と命名する話は、読んでいて思わず拍手したくなってしまいました。 武満徹は「それで別に間違いではありません。そういうもやもやしたものを表したのですから」と言っています。それはやはり、森茉莉の文学的素養と武満の音楽表現の間に近しい部分があるからかもしれません。彼女の素晴らしい文章に表れていると思います。 装丁:手塚次

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